日本語教師は、コミュニケーションに必須である「言語」を教える素敵な職業です。日本語教師になれば世界中どこでも働けます。外国人と接するのが好きな方や、海外旅行が好きな方、海外移住したい方の中には、日本語教師になりたい方も多いのではないでしょうか。
しかし中には「日本語教師になるのはやめた方がいい」という意見もあります。そこで本記事では、現役日本語教師の私が、日本語教師はやめた方がいいと言われる理由について解説いたします。
目次
日本語教師はやめたほうがいいと言われる理由
日本語教師はやめた方がいいと言われる理由は、主に以下の2つです。
- 収入が少ないから
- 訪日外国人の数が減少しているから
収入が少ない
日本語教師はやめた方が良いと言われる最大の理由が収入の少なさです。海外の日本語学校に就職する場合、給料は現地の物価に依存します。
日本より物価が安い国なら給料は日本の水準よりも安く、日本より物価が高い国なら給料は日本の水準よりも高いです。給料が日本と比べて安くても、現地で生活する分には困りません。
しかしいずれ日本に帰国する予定があるのであれば、貯金の面で不利になります。
また日本語教師の収入が少ないと言われる理由は、日本語教師の雇用形態にもあります。日本語教師は常勤講師と非常勤講師に分かれます。日本の学校と同じです。
常勤講師の場合は毎月決まった給料をもらえるので、収入が安定します。しかし非常勤講師の場合は、アルバイトと同じように、働いた分だけしか給料がもらえません。アルバイトのように時給の場合もあれば、授業1コマごとに報酬が発生するケースもあります。
物価が低い国での非常勤講師だと、なかなか厳しいというのが現状です。日本語教師のみで生活したい場合は、常勤講師を目指しましょう。
訪日外国人の数が減少している
日本語教師はやめた方がいいと言われる理由の2つ目は、訪日外国人の数が減少しているからです。訪日外国人の数は、東京オリンピックに向けて右肩上がりで伸びてきました。
しかし新型コロナウイルスの影響で、訪日外国人の数はほとんどゼロにまで落ち込んでいます。「日本に行けないということは、日本語学習の需要も減るのでは?」という意見があります。
ネガティブな意見はあるものの、日本語教師の未来は明るい!
確かに日本語教師には、上記で述べたような不安要素があります。しかしそれでも日本語教師の未来は明るいと言えるでしょう。
理由は以下の3つです。
- オンラインでどこからでも授業ができる
- 日本に興味を持ったり移住したりする外国人は今後も増える
- 日本国内、海外ともに活躍の場があり需要が多い
オンラインでどこからでも授業ができる
日本語教師というと、学校の先生のようにスクールで直接授業をするイメージがあるのではないでしょうか。しかしこれからは、スクールという場を介さず、オンラインで教える形式が広がっていくでしょう。
最近では英会話も、スクールに通わずにオンラインで学べますよね。オンラインならば受講料は安く済み、講師の負担も減ります。お互いに得しかありません。
またどこからでも世界中の日本語学習者にレッスンができます。物価が安い国に住み、それ以外の国の学習者にレッスンすることも可能です。
日本に興味を持ったり移住したりする外国人は今後も増える
特に東南アジアにおいて、日本に興味を持つ外国人は増えると考えられます。なぜなら日本の物価が相対的に下落しているからです。
数十年前までは、日本は物価が高い国で、日本を訪れられるのは、ほんの一部の方だけでした。しかし今では東南アジア諸国の物価も上昇し、気軽に日本を訪れることができるようになりました。
日本を訪れて日本の文化に興味を持ち、日本語を学び始める人は今後も増えるでしょう。
日本国内、海外ともに活躍の場があり需要が多い
日本語学校や学習塾などの教育機関のほか、一般企業でも日本語教師の需要はあります。特に海外では、ネイティブである日本人の日本語教師が大変重宝されます。
また、日本語教師としての経験やスキルを積むことで、将来的に日本語教師養成講座の講師や大学講師など、より専門性の高いフィールドも選択肢に入れられるようになります。
まとめ
確かに日本語教師には不安な面もあります。しかし、長期的に見れば、オンライン化や日本語需要の増加など、日本語教師には追い風しか吹いていません。
日本語教師になりたいと思っている方は、日本語教師への一歩を踏み出してみましょう!